面白い話まとめ
守山出身 人間国宝父子二代の足跡

=友禅染め作家「森口華弘・邦彦展」=

◇大津・大津市
 父子ともに人間国宝である友禅染め作家、森口華弘氏(明治四十二年〜平成二十年)・邦彦氏(68)の作品を紹介する企画展が、四月二十五日から五月三十一日まで、県立近代美術館(大津市)で開催される。
 今年は、守山市(旧野洲郡守山町岡)出身の森口華弘氏の生誕百年にもあたる。本名は平七郎。同氏は小学校卒業後、大正十三年から京都の友禅師三代中川華邨(かそん)に入門し、昭和十四年に独立して工房をもった。
 博物館で目にした江戸時代から伝わる撒き糊(まきのり)技法を、漆芸の蒔絵技法と組み合わせて独自の「蒔糊技法」を創案した。それは「森口友禅」と呼ばれるほど、高度な技術に、細密かつ大胆で無駄のないデザインと配色による特徴的な着物制作で広く知られる。
 一方、邦彦氏は華弘氏の二男として京都で生まれ、同市立美術大を経てパリへ留学。帰国後は父の工房で修業を積み、留学で学んだグラフィックデザインを生かして現代的な友禅作品を確立した。
 同展では、華弘氏の花鳥をモチーフにした華麗な友禅と、これに対して明解な幾何学文様を駆使した斬新な表現を見せる邦彦氏の作品を数多く紹介し、親子二代の足跡を検証する。


「春遊」(昭和56年) 華弘氏は琵琶湖に近い守山市出身だが、水鳥を題材にしたものは珍しい。
邦彦氏「流砂文」(昭和五十九年)
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